今年の初夏以降、仮想通貨が下降トレンドとなり、価値に対しても悲観論者が大変多くなってきている。仮想通貨における最大のドミナンス(占有率)であるビットコイン(以下, BTC)価格も、150万付近だったのが現在は70万円台となった。半年間で価値としては約半分になっているのだ。
ニュースによっては、「下降トレンドは過ぎ去った」と楽観的な相場観が語られる場合もある。これから本当に上昇トレンドへ変わるのだろうか?
今回は、直近に起きた相場動向と、少し先のトレンド転換点について取り上げる。特に経済の周期性を考慮したテクニカル分析が発表されておらず、独自視点で転換時期についても記載する。また仮想通貨を利用した運用方法も記載した。
1.BTCテクニカル分析
仮想通貨市場において、一番のドミナンスであるBTCは2019年6月に150万円を記録したが、その後は長期のDescending triangleに突入した。Descendとは”降順”という意味であり、日本語ではディセンディングトライアングル(通称:ディセトラ)と読む。利確したい人の売り圧が強くなることで、徐々に高値が切り下がり、三角形の形状を示す。
実際のBTCチャートが図1である。教科書に載るくらい綺麗にDescendしている。下抜け後の10月末には一時的に上昇へ転じるが、チャイナショック(別記事を参照)により再度下落した。Nowと表示されているのが、現在(2019.12.14)の価格帯である。
個人的には、前回(2017)の値動きから7月半ばにはディセトラを予想して、底値のレジスタンスライン(100万付近)で購入していた。右下へ下降するトレンドライン(図の青ライン)に近づいたら、ショートポジション(空売りする)戦略を取った。あくまで結果論としては、戦略は正解だった。
上昇時にショートポジションをとると「ディセトラの天井を超えるのが怖くないのか?」と聞かれることがあるが、あくまでチャートの周期性やシグナルだけを信頼しおり、もし違っていた場合は次へ活かすだけと割り切っている。一応、Bitmexが発表しているショートポジション量の変化は参考程度に見た方がいい。